
消防設備士100人インタビュー、記念すべき第1回のゲストは「いろどり防災」の中島さん。
独立してまだ4か月というタイミングで、すでに月商70〜80万円を安定して稼ぐ注目株。
現場のキャリア、独立のきっかけ、収入のリアルから道具のこだわりまで──
青木との軽快なやりとりを、そのままお届けします。
企画の趣旨──“ぼく以外の声、聞きたいやろ?”
青木:
防災の青木です。今回は「消防設備士100人対談」。記念すべき1人目のゲストをご紹介します。いろどり防災の中島さんです。
中島:
いろどり防災の中島です。よろしくお願いします。

なぜ1人目のゲストが中島さん?
青木:
はい。インタビューということで、まず中島さんに来ていただいた理由をちょっと説明します。
「なんで中島さんなん?誰ですか?」ってみんな思ってるよね。……思ったやろ?(笑)
今日初めてお会いするんですけど、なんか爽やかな人が来たな〜っていう印象。
そもそもこの「消防設備士対談」っていうのはどういう目的かというと──
「消防設備士の話、みんな聞きたいでしょ?」ってことなんです。
僕以外の消防設備士の話なんて知らんやん?
僕はね、偏ったことを発信してるかもしれんから、実際のところどうなんっていうのを信用できる人に話してもらいたいなと。
……で、その“めちゃくちゃ信用できそうなオーラ”が漂ってる真面目そうな中島さんに声をかけさせてもらったわけです。
しかも「1人目で出てください」って。
普通なら、もうすでに知名度のある人を呼ぶもんちゃうん?って思うやろ?
中島:
思いました(笑)
独立のタイミングと出会い
青木:
なんでいろどり防災の中島さんにお願いしたかというと──。
有名人ではない、SNSフォロワー数も1000人行ってない。
でも条件として「これから来るぞ」という人を応援したいなと。
Instagramで発信されていて、独立されたと聞いたので声をかけました。
いつ独立されたんですか?
中島:
今年の4月からですね。まだ4か月くらいです。

青木:
Instagramで発信してるのを見つけたきっかけがあって。
前職のホームページがプロに頼んで作られてて、Google広告もめっちゃ出してたんですよ。
僕もWeb集客する人なんで研究してたんですけど、そこに写ってた写真に中島さんが出てた(笑)
で、その写真をオマージュしたような投稿をInstagramでされてて、「あれ?見たことある!」って思ったんです。
プロフィールを見たら“元消防士”って書いてあって。
そのあたり、ちょっと自己紹介込みでお願いします。
自己紹介と職歴
中島:
改めまして、いろどり防災の中島です。年齢は31歳。
高校卒業後に専門学校を2年通って、その後、消防署に勤務しました。ただ半年ほどで辞めてしまいまして…。
その後、防災屋さんに転職。そこで7年ほど務めました。主に点検業務で、簡単な改修工事もやっていました。
ただ工事の腕をもっと上げたいと思い、次の会社に転職。そこではハイツの新築工事など、工事をメインにさせてもらってました。
でもだんだん点検に回されるようになって、やりたい工事ができなくなって…。それでまた次の会社へ。
そこは点検と工事が半々くらいの会社で、1年半ほど勤めました。その後、今年の4月に独立。今で4か月目です。
転職の理由と学び
青木:
行くときは「工事がしたい!」っていう気持ちだったんですか?
中島:
そうですね。工事がやりたくて入ったんですけど、実際は半々くらいの割合。社員は自分ひとりで、他は応援の人をつける体制でした。でも点検が得意な先輩がいて、知らないことをいろいろ教えてもらえたので、結果的にすごく良かったです。
青木:
入ってみないと分からんよな、そういうのは。
中島:
分からないですね。だから転職する消防設備士は多いと思います。
青木:
ほんまに。パッと見じゃ分からん体制の違いとかあるからね。
応援ばっかりで自社は実際動いてないっていう会社もあれば、がっつり自社でやってるところもある。
そういう情報ってなかなか出てこない。もし知りたかったら──中島さんに聞いてください(笑)Instagramやってますから。
保有資格
青木:
では今持ってる資格を教えてください。
中島:
消防設備士の1類、4類、5類、6類、7類を持っています。
青木:
2類と3類がない。頑張れよ、これから(笑)
どれくらいの期間で取ったんですか?
中島:
最初の防災屋さんの7年間では6類と4類しか持ってなかったんですけど、次の会社で1類を取りました。その後に5類と7類を取得しました。
青木:
全部で10年くらい?
中島:
そうですね。正直、ちょっと甘えてた部分も…。

青木:
資格に甘える人、結構いるよね。
中島:
そう思います。点検資格者も持ってます。
青木:
なるほど。消防設備点検資格者ね。点検はできると。
中島:
はい。残った2類と3類も取ろうと思ってます。会社を経営していくなら必要だと思います。
現在の仕事内容と収支
青木:
いろどり防災さんとして、今どんな仕事をしてるんですか?
中島:
今はまず、同業他社さんの点検や工事の応援が6〜7割。
残りが自分の直接のお客さんで、消防設備点検とか防火対象物点検、回収工事や設置工事ですね。
青木:
独立4か月で自分のお客さんが3〜4割って、結構多いよね。準備してたの?
中島:
最初の防災屋さんを出る時に「この会社を出るなら独立を目指す」と決めていたので、コツコツ準備してました。
青木:
独立した時に「仕事ください」と営業して、信用勝ち取ったわけや。
同僚や取引先からの切り替えもあったんでしょ?それって今まで頼んでたところより魅力がないと、わざわざ切り替えてくれへんからね。どう思う?
中島:
会社員の時から信頼してもらってた実感はありました。会社のサービスというより、人を選んでいただけてる感じですね。

独立のリアルなお金事情
青木:
会社員の時の給料ってどんな感じでした?
中島:
最初の防災屋の時は手取りで24万円くらい。年収で言うと450万円くらい。
青木:
20代前半〜半ばくらいでそれやね。2社目は?
中島:
転職で少し条件が上がって、手取り28万円。年収480万円くらいでした。
青木:
独立して4か月。売上はどんな感じ?
中島:
平均すると月70〜80万円。大きい工事が入ると100万超える時もあります。
青木:
そこから経費は?
中島:
交通費、人件費、資材費、事務ソフト代とか。月10〜20万円くらいですね。生活費は30〜35万円。
青木:
結婚してるんですよね?
中島:
はい。子ども2人いて、4人家族です。
独立の理由ときっかけ
青木:
独立を考えたきっかけは?
中島:
最初の防災屋は点検ばかりで技術が身につかない。このまま会社がなくなったら、自分に残る力が弱いと気づいたんです。だから工事を学べる環境に行ったし、最終的には「厳しい環境に身を置こう」と思いました。
それに、独立して7年くらい経つ先輩がいて、「行動あるのみ」とずっと言ってくれてたのも大きいです。
青木:
これは運やな。そういう先輩に出会えたかどうかで大きく違う。もし出会えてなかったら、残り続けて「やめとけばよかった…」って後悔してたかもしれないもんね。
腰道具紹介
青木:
じゃあお待ちかね。腰道具紹介、いきましょうか。
中島:
はい。工事用と点検用、それと夏以外用の3つを使い分けてます。
青木:
3つ!?珍しいよね。
中島:
夏は空調服を着るので、斜め掛けバッグは暑い。だから夏用はシンプルに。
点検用は道具が多いから、いろいろ入れられるように工夫してます。
青木:
TAJIMAの着脱ギア使ってるんや。え、これ外れるん!?……(外してみて)うわ、すごい!めっちゃ便利やん!
中島:
腰への負担も減りますね。
青木:
ナイフは?
中島:
僕はカッター派です。電工ナイフは使わないです。
青木:
あ〜分かる。カッターは刃の交換が早いもんな。
中島:
あと誘導灯の点検は専用リモコンを使ってます。メルカリで作って売ってる人もいるので、それを調達してます。
青木:
なるほど。工具揃えるのにいくらくらいかかった?
中島:
全部で10万円くらいですかね。
青木:
他の業種よりは安いよな。消防設備士って道具10万で揃うならコスパええわ。

中島さんの工具 [サイバトロン] ショルダーバッグ(夏以外 点検道具入れ)
タジマ(Tajima) ドライバーカッターL用セフホルスター 黒 DC-LSFB
タジマ(Tajima) 万能ツールカッター ドラフィンL510 プラムレッド
タジマ スリムカラビナ大 SFSKHR-CL |
家族とプライベート
青木:
お金は何に使ってるんですか?
中島:
子どもと遊ぶことですね。USJとかディズニーとか。
青木:
趣味は?
中島:
釣りです。バス釣りが多いですけど、たまに海にも行きます。
青木:
ええな〜。でっかい魚釣ってる?
中島:
はい(笑)最近は海にもシフトしていこうかなと。
これからの展望
青木:
これからどういう消防設備士になりたいですか?
中島:
今は個人事業主ですが、事業が軌道に乗ったら法人化して、仲間を呼んで会社を大きくしていきたいです。
青木:
いいやん!僕はすぐ法人化するタイプやから、背中押します(笑)
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